水いぼ用 銀イオン配合クリーム(3A M-BF CREAM)
現在の当クリニックにおける水いぼ(伝染性軟属腫)の標準治療は麻酔テープを使用し、ピンセットで摘除する方法です。しかし、麻酔テープでも痛みを完全に消すことは難しく、治療は苦痛となっていました。我慢ができるお子さまや水いぼの数が少ない場合は摘除が最も早く効果的な治療と考えています。
水いぼ治療に新しい治療が登場
ただ、数が多くなってしまい摘除が困難な場合や痛みで安静に処置を行うことが難しいお子さまには、今回採用した銀イオン配合クリームが良い治療になると考えています。これまでもヨクイニンエキスなど、水いぼに適用のある内服薬はありましたが効果は乏しく困っているところでした。
銀イオン配合クリームの特徴
このクリームに配合されている銀イオンは強い抗菌作用を有します。人体や動物には極めて安全であることもわかっています。クリームの塗布を開始すると2週間〜2か月程度で水いぼが赤く変化します。効果が現れてきたサインです。その後、1か月前後で水いぼが消えていきます。治療開始から平均2-3か月程度で水いぼを治癒できると報告されています。そのため水いぼが少数の場合はやはりピンセットで摘除することが拡大を防ぎ、結果短時間で治療が完了すると考えます。
費用負担・必要本数
銀イオン配合クリームの難点は保健適用がなく自費診療になります。そのため、全額負担となり1本あたり2,200円(税込)となります。水いぼの量と範囲により必要量は異なるため、治療完了までに必要な本数が読めないこともこの治療の難点と言えます。しかし、今まで痛みを伴なう治療のみが有効だった水いぼ治療に、ようやく痛みのない治療が出てきました。処置をする際にいつもお子さまたちには痛い思いをさせていたので、痛くない選択肢を提示できるのは医師としても大変助かる治療です。購入ご希望の方は受付までお申し付けください。診察で水いぼが判明した場合にはこちらからご提示いたします。

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執筆者
金 尚英KIN NAOHIDE
副院長
赤羽小児科クリニックの副院長、金 尚英(きんなおひで)です。私自身、二児の父親として子育てに奮闘する毎日を送っております。
その実体験を活かしながら、皆様のホームドクターとして、信頼に応えられるようこれからも学び続け、成長してまいります。
必要な時にいつでも頼れる存在として、ちょっとした体調の不安や育児のお悩みなども、ぜひお気軽にご相談ください。
所有資格
- 2011年 日本大学医学部医学科 卒業
- 2011年4月〜 川口市立医療センター 初期臨床研修(小児コース)
- 2013年4月〜 日本大学医学部小児科入局 附属病院にて後期研修
- 2015年4月〜 あしかがの森足利病院へ医局派遣
- 2015年10月〜 沼津市立病院へ医局派遣
- 2016年10月〜 都立広尾病院へ医局派遣
- 2020年4月〜 赤羽小児科クリニック 副院長就任