メティカルダイエットとは
内服薬を利用したメディカルダイエット外来を開始しました。
来院・オンライン診療共に対応しております。
来院の場合、オゼンピックの送料はかかりません。
担当医の勤務の関係で 月、火、水、木、土曜日 に対応可能です。
「ダイエットにいつも失敗する」「痩せたいけれどつい食べ過ぎてしまう」などお悩みの方に、薬物療法による肥満治療(メディカルダイエット)外来を行なっています。現在の体重や目標体重をもとに安全なメディカルダイエットをプランニングし提案します。保険診療をメインにしている医療機関だからこそ、安全にダイエットを行ないつつ、万が一の場合の副作用出現時にもしっかり対応いたします。
担当医から
以前まではメディカルダイエットには懐疑的でした。しかし、肥満症が原因で様々な疾患を引き起こすことは周知の事実です。何度トライしてもダイエットがうまく行かない方達がメディカルダイエットにより理想の体重をキープでき、健康的でポジティブに日々を過ごせればそれはとても有意義なことだと考えるようになりました。そして、当クリニックは保険診療のクリニックだからこそ、過度なダイエットは推奨はしません。適切な体重管理を目指します。また、糖尿病を含めて普段から様々な疾患を診させていただいているからこそ、副作用などにも対応いたします。安心して受診してください。
GLP-1受容体作動薬について
当クリニックではメディカルダイエットにGLP-1受容体作動薬(リベルサス・オゼンピック)を使用いたします。
GLP-1とはグルカゴン様ペプチド−1(Glucagon-like peptide-1)の略です。GLP-1自体は元々体内に存在し血糖値を下げる働きがあります。GLP-1受容体作動薬とは体の外からこのGLP-1を補う薬です。
GLP-1受容体作動薬はアメリカやヨーロッパでは肥満治療薬として承認されております。日本では糖尿病の治療薬として承認されておりますが、肥満治療薬としては未承認なので全額自費診療となります。
薬品の種類
現在日本で利用できるGLP-1受容体作動薬は経口薬が1種類、注射薬が7種類となります。(令和6年9月現在)
しかしながら、メディカルダイエットでは薬品の減量効果、注射回数、流通量や価格の観点からセマグルチドとチルゼパチドが利用されることが多くなっております。
*チルゼパチドはGLP-1の他にGIPというホルモンの作用が合わさった薬剤で減量効果がさらに高い薬剤になります。
セマグルチド(成分名)には経口薬のリベルサス(当クリニック採用)と注射薬のオゼンピック(当クリニック採用)やウゴービがあります。


GLP-1受容体作動薬で痩せるメカニズム
それではGLP-1受容体作動薬でダイエットが可能になるメカニズムをみていきましょう。痩せるメカニズムは3点あります。
食欲の抑制
GLP-1には食欲を抑える働きがあります。食事中に満腹感が得られ空腹感を感じにくくなります。食欲が低下し食事摂取量が抑えられることで自然に体重が減っていきます。
血糖値の急上昇を抑える
GLP-1は胃から小腸への移動を遅らせる作用により、食事をゆっくり消化して食後の急激な血糖値の上昇を抑えます。その影響で脂肪分解が促進され、脂肪が減少します。
太りにくい体質への改善
研究によると肥満の方では血中GLP-1の濃度が低く、痩せている方では血中GLP-1の濃度が高いことが分かっています。内服により体内のGLP-1濃度を上げているため痩せている状態に近づけることができ、太りにくい体質へと改善されていきます。
これらの作用によりGLP-1受容体作動薬は比較的我慢や無理がなくダイエットが可能と言われています。
GLP-1受容体作動薬で痩せるメカニズム
次に効果の実例を文献からご紹介します。
STEP8という大規模試験が有名です。(出典:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35015037/)
この試験は2019〜2021年にアメリカで338人の糖尿病ではない肥満のある被験者を対象にセマグルチドとリラグルチドの減量効果を比較するため実施されました。
結果としてはセマグルチドが有意に体重減少を認め、
68週間の投与で平均15.8%の体重減少を認めております。

↑青がセマグルチドです。4週後から効果が見られ始め続けるほどに体重減少していく様子がわかります。
セマグルチド投与群で10%以上、15%以上、20%以上の体重減少を達成した被験者の割合はそれぞれ70.9%、55.6%、38.5%となっており効果が非常に高いことが分かります。
また、他の論文によるとGLP-1受容体作動薬は内服薬と注射薬を比較して投与経路での効果の差はないことが分かっています。(出典:https://link.springer.com/article/10.1007/s40618-024-02369-4)
内服薬(リベルサス)か注射薬(オゼンピック)かでお悩みの方は以下を参考にご自身にあった投与方法を選択してください。
- リベルサスは朝一番に内服が必要でその後30分飲食ができない(朝早く起きて内服を済ませないと朝食が摂れない)
- オゼンピックは週に1回の自己注射が必要(週1回で楽だが痛い・制約は少ない)
GLP-1受容体作動薬の副作用とは
副作用に関しても言及しておきましょう。薬には副作用がつきものです。
中でもGLP-1受容体作動薬で報告が多い副作用は以下の症状です。
- 胸焼け、おう吐、吐き気、下痢、めまい
- 低血糖:冷や汗や傾眠(起こしても眠ってしまう)、意識障害
- 急性膵炎:腹痛
- 胆石症や胆嚢炎:腹痛
などが挙げられます。
当クリニックでは保険診療のクリニックとして副作用の対応もおこなっております。
不具合が生じた場合は当クリニックまでご連絡ください。
メディカルダイエットで利用する薬品は未承認薬による自由診療となります。
医薬品副作用被害救済制度等の救済対象外です。
GLP-1受容体作動薬の入手経路
当クリニックは保険診療で様々な薬品を扱うため国内大手の医薬品卸業者さんと取引をさせていただいております。
メディカルダイエットで処方するGLP-1受容体作動薬も同様に全て国内医薬品販売代理店経由で購入しております。
海外輸入品などを使用することは決してございませんのでご安心ください。
メディカルダイエットの費用
当クリニックでは現状、内服のリベルサス錠の3mg錠と7mg錠と14mg錠、オゼンピック(2mg)をご用意しております。
リベルサスを初めて内服する方はまずは3mgを1か月間内服してください。
オゼンピックを初めて利用する方は0.25mgの週1回投与を4週間継続してください。
その後、体重の変化や副作用の有無で増量するか継続するかを判断します。
初診料・再診料・送料
当クリニックに保険診療もしくは自費診療で受診歴がある方は再診料をいただきます。
全くの初めての患者様のみ初診料をいただきます。
診察の結果処方がない場合や経過観察の診察のみの場合は、診察料の3,300円を申し受けます。
リベルサスは送料無料です。レターパックで送付いたします。
オゼンピックに関してはメーカーは冷蔵庫保存を推奨しております。品質を保持し安全に輸送するためクール宅急便を利用いたしますので、送料が2,000円(税込)かかります。本数が増えても1回の送料は変わりませんので、使用継続できそうであればまとめて購入することをおすすめいたします。
初診料(処方あり) | 1,650円(税込) |
再診料(処方あり) | 550円(税込) |
診察相談料(処方なし) | 4,400円(税込) |
リベルサスの費用
リベルサスは1日1回起床時に1錠内服します。飲み方は次の項で説明します。
リベルサス3mを30日分(30錠) | 8,250円(税込・送料込) |
リベルサス7mgを30日分(30錠) | 15,400円(税込・送料込) |
リベルサス14mgを30日分(30錠) | 19,800円(税込・送料込) |
オゼンピックの費用
オゼンピックは週に1回決められた量を自己注射します。
打つたびに針を新しい針にご自身で付け替えていただきます。(操作は難しくありません)
針はかなり細いため痛みはとても少ないと言われています。
打つ前に消毒綿で接種部位を消毒し、打つ必要があります。
必要な消毒綿や針はサービスでお付けします。
オゼンピック2mg 1本あたり (針消毒綿 最大8回分付き) | 22,000円(税込・送料込) |
同時購入 まとめ買い3本以上で3本目以降 | 17,600円(税込・送料込) |
1配送につき最大購入数は6本です。
オゼンピック使用量の目安
オゼンピックはダイアル式の自己注射薬です。
1回につき0.25mg(8回分)、0.5mg(4回分)、1.0mg(2回分)に調節をしながら投与が可能です。
オゼンピックの初期投与量は週に1回0.25mgを自己注射で行います。
その場合、オゼンピック(2mg)1本で8週間継続利用できます。
通常4週間は初期量で継続していただき副作用と効果をみながら容量調整を検討します。
増量する場合、通常週に1回0.5mgに増やし、その後も状態により週に1回1mgまで増量が可能です。
週に1回0.5mgずつ打つ場合は1本で4週間継続利用できます。
週に1回1mgずつ打つ場合は1本で2週間継続利用できます。
こちらを参考に購入する量を検討してください。
リベルサスの飲み方
リベルサスは空腹時に効果を発揮するため、飲み方が厳密に決まっております。
以下の飲み方と注意を守ってください。
飲み方
- 起床後の最初の飲食前に内服してください。リベルサスを何よりも先に飲んでください
- 1錠をコップ半分(120ml以下)の水と飲んでください。
- 服用後は30分、飲食を控えてください。
注意
*光と湿気の影響を受けやすいため内服直前にシートから取り出してください。
*錠剤を割ったり、噛んだり、砕いたりせずに飲み込んでください。
*必ず水で内服してください。
オゼンピックの打ち方
オゼンピックは自宅にて自己注射を行う治療法です。
以下の説明書や動画をよくご覧になり自己注射を行なってください。
注意
*投与量は医師の指示に従って自己注射を行なってください。ご自身の判断で増量すると思わぬ副作用が出現しますのでご注意ください。
*新品の注射を最初に利用する前は空打ちを必ず忘れないようにしてください。
*必ず冷蔵庫保存をしてください。
*針は医療用の廃棄物です。キャップで針を閉じた状態で牛乳パックなどの硬い箱に集めて口をしっかり閉じて廃棄するようにしてください。
(日本医師会や糖尿病学会の指針に基づく廃棄方法です。)

執筆者
金 尚英KIN NAOHIDE
副院長
赤羽小児科クリニックの副院長、金 尚英(きんなおひで)です。私自身、二児の父親として子育てに奮闘する毎日を送っております。
その実体験を活かしながら、皆様のホームドクターとして、信頼に応えられるようこれからも学び続け、成長してまいります。
必要な時にいつでも頼れる存在として、ちょっとした体調の不安や育児のお悩みなども、ぜひお気軽にご相談ください。
所有資格
- 2011年 日本大学医学部医学科 卒業
- 2011年4月〜 川口市立医療センター 初期臨床研修(小児コース)
- 2013年4月〜 日本大学医学部小児科入局 附属病院にて後期研修
- 2015年4月〜 あしかがの森足利病院へ医局派遣
- 2015年10月〜 沼津市立病院へ医局派遣
- 2016年10月〜 都立広尾病院へ医局派遣
- 2020年4月〜 赤羽小児科クリニック 副院長就任